2010年11月24日

二条城 襖絵の修復



日本工芸会の研修見学会で


二条城に行ってきました。


京都のほぼ中央に位置する二条城


国宝の二の丸御殿には、1626年に狩野探幽一門の手による


障壁画が千面以上残され、


重要文化財の指定を受けています。


しかし長年の歳月により傷みが激しく、



早急な保存が必要だそうです。


今回はその模写模様を実際見学に行って来ました。





修復1.jpg






修復2.jpg








二の丸御殿は遠侍、式台、大広間、黒書院、白書院の部屋で構成され、


このうち黒書院、大広間は復原模写制作が終了。


御殿内のこの二部屋は、復原模写画にはめ替わっており、


オリジナルの障壁画は収蔵庫内で保管されています。




修復3.jpg


この絵は原本です


修復4.jpg

二枚目が模写の作品になります




御殿内の雰囲気を尊重し、古色復原模写としています。




修復現場で作品を見たときは



そんなに感動しなかったのですが


二の丸に実際模写した作品が飾っているのを拝見すると



鳥肌が立つほど素晴らしかったです。






この作業は多くの研究のもとに成り立っています。




当時の技術や技法を




ハイテクの技術で解明しながら



手作業で、1つ、1つ丁寧に、根気よく制作していきます





わたしは伊勢神宮の宝物 葛編みを行ってることもあり




非常に共感するものがありました。





現代に生きながら




古来の伝統と文化を感じながら




それを復元する。




自分がその時代に戻らなければ




その文化を感じることはできない。




その歴史や人を知らなければ



模写とは言えない。




とても



とても




奥が深い、アートであると感じます




そんなお仕事ができることは





幸せだと思います






posted by 田辺 小竹 at 22:00 | Comment(0) | diary | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。